【お知らせ】宮永琢生の退団について
Update 2025年06月20日
皆様へ
いつも、ままごとの活動を見守ってくださり、ありがとうございます。このたび、旗揚げから共に活動してきた制作の宮永琢生が、ままごとを退団することになりました。
作品制作の現場を支え続けてくれたこと、そして劇団の創作活動全体を裏側から根本的に支えてくれたことに、心から感謝しています。宮永さんの存在なくして、ままごとはありませんでした。
宮永さんとふたりで公演の企画を相談し、上演に向けて動き出したことが私にとっての集団のはじまりです。
宮永さんの言葉にもあるように、ここ数年の中で、少しずつ距離感や役割の変化が生まれていました。私自身も、「これまでのやり方を続けていくことはできない」という思いが日々募っていました。
宮永さんの退団は、前向きな節目として受け止めています。
ままごとは昨年度、創作の在り方を見直す時間を取り、外部での活動を一時休止しておりましたが、今年度から少しずつ創作を再開していきます。まずは小さな創作活動から、作家として、劇団としての動きを始めています。
これまでままごと、そして宮永さんを支えてくださった皆様へ、心より感謝申し上げます。どうかこれからも、それぞれの歩みを温かく見守っていただけたら幸いです。
引き続き、ままごとをよろしくお願いいたします。
ままごと 主宰
柴幸男
すっかりご無沙汰してしまいましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
宮永です。
突然のご報告となり恐縮ですが、この度、「ままごと」を退団することにいたしました。
多くの関係者の皆さまには事前にご報告できず大変申し訳ありません。
理由は正直色々あって一言ではお伝えできないのですが、唯一はっきりと言えるのは劇団との距離感がはかれなくなったということです。
これまで私は劇団のことを自分自身のように考えてきましたし、他者に対してもそのように振る舞ってきました。
しかし、このような自身の振る舞いに対して疑問を持つことがここ数年の間に何度かあり、徐々に劇団と自分の間に差異が生まれてきました。
これはむしろ適切な状態になったということだと思います。
ただそうなった時に、わたしは自身の表現を「ままごと」で体現することが困難になってしまいました。
「生きる」ということは、変わっていくこと。
最近、車で走っている時にラジオから聴こえてきた言葉です。
5歳の子どもが「生きる」ということはどういうことかを問われ出した答えだそうです。
劇団を辞める。
自分でこの結論を出したあともなんだかモヤモヤしたまま数ヶ月過ごしていたのですが、この子どもの言葉を聞いたときに腑に落ちたというか気持ちが楽になった気がしました。
私は自分の変化を受け入れて自身の表現と共に生きていこうと思います。
2009年に柴幸男と共に「ままごと」を立ち上げてから16年。
劇団はこれからまた新たな旅路へと向かうようです。
ここで進む道は別れますが、いつかまた「ままごと」に出会える日を楽しみにしています。
最後に。
これまで共に活動してきたメンバーのみんな、作品を一緒に創り上げてくれたキャスト、スタッフの皆さま、劇団を気にかけてくださった関係者の皆さま、そして何より公演に足を運んでくださった多くの観客の皆さまに心より御礼申し上げます。
これまで本当にありがとうございました。
そしてこれからも「ままごと」をどうぞご贔屓に。
ままごと 制作
宮永琢生